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FDNCymbal

FDNCymbalエフディーエヌシンバル はシンバルのような音を合成するシンセサイザです。エフェクトとして使うこともできます。名前とは裏腹に金属的な質感は FDN (feedback delay network) ではなく Schroeder allpass section によって得られています。 FDN.Time の値を小さくすることで、わりとナイスなばちの衝突音が合成できます。シンバルの揺れをシミュレートするためにトレモロもついています。

パッケージには次のビルドが含まれています。

Mac を持っていないので、 macOS ビルドはテストできていません。もしバグを見つけたときは GitHub のリポジトリに issue を作るか、 ryukau@gmail.com までメールを送っていただければ対応します。

Linux ビルドは Ubuntu 18.0.4 でビルドしています。また Bitwig 3.0.3 と REAPER 5.983 で動作確認を行っています。どちらも GUI の表示に問題があったので、今のところ Linux ビルドでは GUI を無効にしています。

インストール

FDNCymbal.vst3 を OS ごとに決められたディレクトリに配置してください。

DAW によっては上記とは別に VST3 をインストールできるディレクトリを提供していることがあります。詳しくは利用している DAW のマニュアルを参照してください。

Linux

Ubuntu 18.0.4 では次のパッケージのインストールが必要です。

sudo apt install libxcb-cursor0  libxkbcommon-x11-0

もし DAW がプラグインを認識しないときは、下のリンクの Package Requirements を参考にして VST3 に必要なパッケージがすべてインストールされているか確認してみてください。

REAPER 5.983 の Linux 版が FDNCymbal を認識しないときは ~/.config/REAPER/reaper-vstplugins64.ini を削除して REAPER を再起動してみてください。

操作

つまみとスライダーでは次の操作ができます。

注意

FDN.Feedback の値が 0 でないときは信号が発散することがあります。発散したときは FDN.Feedback を一番左まで回してください。

HP Cutoff の値を短時間に大きく変更すると直流が乗ることがあります。直流が乗ったときは、いったん HP Cutoff を上げてから Shift + 左ドラッグ でゆっくりと下げなおしてください。

パラメータ

Gain

出力音量です。

Smooth

次のパラメータを変更したときに、変更前の値から変更後の値へと移行する秒数です。

Stick

Stick がオンのとき、ノートオンのたびにばちでシンバルを叩きます。ノートの高さでノイズの密度とトーンの高さが変わります。

Decay

ばちオシレータの減衰時間です。

ToneMix

ばちオシレータが出力するトーンの音量です。

Random

Seed

乱数のシード値です。

Retrigger.Time

チェックを外すと、次の 3 つのパラメータでコントロールされる内部的なディレイ時間がノートオンのたびに変わります。

Retrigger.Stick

チェックを外すと、ノートオンのたびにばちオシレータの音が変わります。

Retrigger.Tremolo

チェックを外すと、トレモロのパラメータがノートオンのたびに変わります。

FDN

オンのときはFDN (feedback delay network) セクションを信号が通過します。

Time

FDN のディレイ時間を調整します。内部的なディレイ時間はノブで設定した値をもとにランダマイズされます。

Feedback

FDN セクションのフィードバックです。この値が 0 でないときは信号が発散することがあるので注意してください。

CascadeMix

直列につないだ複数の FDN の出力のミックスを調整します。

Allpass

Mix

Schroeder allpass section のミックスを調整します。

Stage 1 と Stage 2

2 つの Schroeder allpass section が直列につながっています。 Stage 2 では 4 つの Schroeder allpass section が並列接続されています。

Time

Schroeder allpass section のディレイ時間の最大値です。ディレイ時間は内部的にランダマイズされます。

Feedback

Schroeder allpass section のフィードバックです。

HP Cutoff

Schroeder allpass section の出力にかかるハイパスフィルタのカットオフ周波数です。

Tanh

チェックを入れると Stage 1 のフィードバックにサチュレーションがかかります。

Tremolo

Mix

トレモロのミックスを調整します。

Depth

Depth が大きいほどトレモロによる音量の変化が大きくなります。

Frequency

トレモロに使われる LFO の周波数です。

DelayTime

LFO によって変化するディレイ時間の最大値です。シンバルの揺れによって生じるドップラー効果を表現しています。

Random (Tremolo)

Depth

ノートオンのたびに Tremolo.Depth をランダマイズする度合いです。

Freq

ノートオンのたびに Tremolo.Frequency をランダマイズする度合いです。

Time

ノートオンのたびに Tremolo.DelayTime をランダマイズする度合いです。

チェンジログ

ライセンス

FDNCymbal のライセンスは GPLv3 です。 GPLv3 の詳細と、利用したライブラリのライセンスは次のリンクにまとめています。

リンクが切れているときは ryukau@gmail.com にメールを送ってください。

VST® について

VST is a trademark of Steinberg Media Technologies GmbH, registered in Europe and other countries.